VS Codeショートカット1週間習得メニュー


マウスに手を伸ばすたび、数秒のロスが積み重なる。1日100回なら、1週間で1時間以上。キーボードだけで操作できれば、その時間がまるごと戻ってくる。

この記事では、VS Codeのショートカットを7日間で身につけるための「1日1テーマ」メニューを紹介する。毎日の作業で同じ操作をショートカットに置き換えていくだけ。特別な練習時間は不要だ。


始める前に:3つの入口を覚える

ショートカットを覚える前に、まずこの3つだけ頭に入れておく。迷ったときの道しるべになる。

操作Windows/LinuxmacOS
コマンドパレットCtrl+Shift+PCmd+Shift+P
クイックオープンCtrl+PCmd+P
ショートカット一覧Ctrl+KCtrl+SCmd+KCmd+S

コマンドパレットは「VS Codeの検索窓」だと思えばいい。やりたいことを英語か日本語で入力すれば、大抵の機能が見つかる。ショートカット一覧では、キーワードで絞り込んで自分の環境での割当を確認できる。

なお、ショートカットの表記はOSだけでなくキーボード配列によっても変わる。この記事ではUS配列を前提に書いているが、JIS配列などを使っている場合は、ショートカット一覧(Ctrl+K Ctrl+S)で実際の割当を確認してほしい。


Day 1:ファイル操作を置き換える

初日は、毎日必ず使う「ファイルを開く」「保存する」をキーボードだけで完結させる。

  • ファイルを開くCtrl+P(クイックオープン)でファイル名を入力
  • 保存Ctrl+S
  • すべて保存Ctrl+KS

クイックオープンは部分一致で検索できるので、「index.tsx」を開きたければ「ind」だけ打てば候補が出る。サイドバーのツリーをクリックして探す時間が消える。


Day 2:画面の表示切り替え

2日目は「画面を広く使う」ためのショートカット。

  • サイドバーの表示/非表示Ctrl+B
  • パネル(ターミナルなど)の表示/非表示Ctrl+J
  • 統合ターミナルを開くCtrl+`(バッククォート)

コードに集中したいときはサイドバーを閉じ、ターミナルを使うときだけパネルを出す。このリズムを身につけると、狭いモニターでも作業スペースが確保できる。

さらに集中したい場合は、Zen Mode(Ctrl+KZ)を試してみてほしい。メニューもサイドバーも全部消えて、コードだけの画面になる。解除は同じキーをもう一度押すか、Escを2回。


Day 3:カーソル移動を速くする

3日目は「移動」にフォーカス。マウスでスクロールしてクリック、という動作をキーボードに置き換える。

  • 行の先頭/末尾Home / End
  • ファイルの先頭/末尾Ctrl+Home / Ctrl+End
  • 指定行へジャンプCtrl+G → 行番号を入力
  • シンボル(関数名など)へジャンプCtrl+Shift+O

エラーメッセージに「42行目」と出たら、Ctrl+Gで42と打つ。スクロールして行番号を目で追う必要がなくなる。


Day 4:選択操作を効率化

4日目は「選択」。コピペや置換の前段階が速くなる。

  • 単語を選択Ctrl+D(カーソル位置の単語を選択、連打で同じ単語を追加選択)
  • 行全体を選択Ctrl+L
  • 選択範囲を拡張/縮小Shift+Alt+→ / Shift+Alt+←

Ctrl+Dは特に便利で、変数名を一括リネームしたいとき、連打するだけで同じ単語を複数選択できる。そのまま入力すれば全箇所が同時に書き換わる。


Day 5:複数カーソルを使ってみる

5日目は少し応用編。複数の場所を同時に編集できる「複数カーソル」に挑戦する。

  • 任意の場所にカーソルを追加Alt+Click
  • 現在の単語と同じものを全選択Ctrl+Shift+L
  • 選択した各行の末尾にカーソルShift+Alt+I

例えば、10行のリストすべてにカンマを追加したいとき。10行を選択してShift+Alt+Iを押すと、各行末にカーソルが出る。カンマを1回打てば10箇所すべてに入る。

注意点:LinuxではAlt+ClickがOSのウィンドウ操作と競合していて、初期状態で使えない場合がある。その場合は設定でeditor.multiCursorModifierctrlCmdに変更すると、Ctrl+Clickで同じ動作になる。


Day 6:検索・置換をマスター

6日目は検索系。大きなプロジェクトで真価を発揮する。

  • ファイル内検索Ctrl+F
  • ファイル内置換Ctrl+H
  • プロジェクト全体を検索Ctrl+Shift+F
  • プロジェクト全体を置換Ctrl+Shift+H

検索ボックスが開いたら、Alt+Rで正規表現のオン/オフ、Alt+Cで大文字小文字の区別、Alt+Wで単語単位のマッチを切り替えられる。


Day 7:編集を加速する

最終日は、日々の編集作業を地味に速くするショートカット。

  • 行を上下に移動Alt+↑ / Alt+↓
  • 行を複製Shift+Alt+↑ / Shift+Alt+↓
  • 行を削除Ctrl+Shift+K
  • コメントアウトCtrl+/

コードの順番を入れ替えたいとき、カット&ペーストではなくAlt+↑で1行ずつ動かす。複製もShift+Alt+↓で一瞬。削除は行を選択せずともCtrl+Shift+Kでカーソル行が消える。


効かないときの対処法

「ショートカットを押しても反応しない」という場面に遭遇したら、以下を試してみてほしい。

  1. ショートカット一覧で確認Ctrl+K Ctrl+Sで開き、コマンド名で検索して実際の割当を確認
  2. 競合を調べる:同じ画面で、キーを入力して検索すると同じキーが割り当てられているコマンドが一覧で出る
  3. 拡張機能の影響:拡張機能が独自のキーバインドを追加していることがある。一度拡張機能を無効化して試すと原因の切り分けができる

VS Codeには押したキーを記録するトラブルシュート機能もあるので、どうしても解決しない場合は公式ドキュメントの「Troubleshooting keybindings」セクションを参照してほしい。


続けるコツ

7日間で紹介したショートカットをすべて暗記する必要はない。大事なのは「マウスに手を伸ばしそうになったとき、一度キーボードでできないか考える」習慣をつけること。

最初は遅くなるかもしれない。でも1週間後には、指が勝手に動くようになっている。

参考リンク