GitHub Actions 2026年料金改定で見直すCI構成チェックリスト


2026年1月1日、GitHub Actionsの料金体系が変わった。GitHub-hosted runnerの単価が最大39%下がる一方、当初予定されていたself-hosted runnerへの課金は延期になっている。

「結局うちのプロジェクトは安くなるの?高くなるの?」という疑問に答えるため、今回は料金改定の内容を整理しつつ、CI構成を見直すためのチェックリストをまとめた。


今回の料金改定、何が変わった?

まず押さえておきたいポイントは3つ。

1. GitHub-hosted runnerが最大39%値下げ(2026年1月1日〜)

GitHubが用意しているクラウド上のrunner(GitHub-hosted runner)を使う場合、分単価が下がった。特にプライベートリポジトリで無料枠を超えて使っているチームには朗報だ。

2. 公開リポジトリの標準runnerは無料のまま

パブリックリポジトリで標準サイズのrunnerを使う場合、引き続き無料。OSSプロジェクトへの影響はない。

3. self-hosted runner課金は延期

当初は「self-hosted runnerにも$0.002/分の課金を導入する」という案が出ていたが、公式発表で「再評価のため延期」と明言された。現時点では課金されない。


見落としがちな課金ポイント

「分単価が下がった」という話だけ聞くと安心しがちだが、GitHub Actionsのコストは分課金だけで決まらない。

無料枠はプランごとに違う

  • Free: 2,000分/月
  • Pro / Team: 3,000分/月
  • Enterprise Cloud: 50,000分/月

これを超えると課金が始まる。月初にリセットされる仕組みだ。

OSによって消費分数が変わる

同じ10分のジョブでも、Linuxなら10分消費、Windowsは20分、macOSは100分としてカウントされる(倍率はDocsで確認を)。macOSでビルドしているiOSアプリのプロジェクトは特に注意が必要。

Larger runnerは常に課金対象

高性能な「Larger runner」を使っている場合、公開リポジトリであっても、無料枠があっても課金される。ビルド時間短縮のために大型runnerに切り替えたプロジェクトは、コスト計算を見直したほうがいい。

ArtifactsとCacheの容量

ビルド成果物(Artifacts)やキャッシュの保存容量にも上限がある。上限を超えると古いものから削除されるか、プランによっては追加課金になる。大きなバイナリを毎回保存しているワークフローは要確認。


CI構成チェックリスト

料金改定を機に、以下の7項目を確認しておくと安心だ。

1. 実行場所の確認

  • GitHub-hosted runnerを使っているか
  • self-hosted runnerを使っているか
  • 両方を併用しているか

self-hosted runnerのみなら今回の値下げの恩恵はないが、課金延期で想定外の出費も避けられる。

2. リポジトリの公開範囲

  • パブリックリポジトリか
  • プライベートリポジトリか

パブリック+標準runnerなら無料継続。プライベートなら無料枠と消費分数の把握が重要になる。

3. runner種別の確認

  • 標準runner(2コア/4コアなど)を使っているか
  • Larger runner(8コア以上など)を使っているか

Larger runnerは常に課金される点を忘れずに。

4. 使用OSの確認

  • Linux
  • Windows
  • macOS

macOSの消費倍率が高いので、iOSビルドが多いプロジェクトは特に計算しておく。

5. 月間分数の見積もり

  • 過去3ヶ月の使用分数を確認したか
  • 無料枠内に収まっているか
  • 超過した場合の月額を試算したか

GitHubの「Settings > Billing > Actions」から使用量レポートを確認できる。

6. キャッシュ・成果物の容量

  • Artifactsのサイズと保持期間を把握しているか
  • Cacheの容量が上限に近づいていないか

不要なArtifactsを長期間保持していないか見直す良い機会だ。

7. コスト試算

  • 公式のpricing calculatorで試算したか
  • 値下げ後の金額と現在の支払いを比較したか

値下げ幅は使い方によって変わる。自分のプロジェクトでいくら変わるか、具体的な数字で確認しておくと判断しやすい。


Enterprise Serverを使っている場合

GitHub Enterprise Serverは今回の料金変更の対象外だ。オンプレミスやプライベートクラウドで運用している場合は影響がない。


まとめ

今回の料金改定は「GitHub-hosted runnerが安くなった」というシンプルな話に見えて、無料枠・OS倍率・Larger runnerの扱いなど、確認すべきポイントが複数ある。

チェックリストを使って現状を把握しておけば、「来月の請求が想定外だった」という事態は避けられるはずだ。

なお、本記事は執筆時点(2026年2月)の公式Docs・Changelogに基づいている。料金や条件は変更される可能性があるため、最新情報は公式ドキュメントで確認してほしい。


参考リンク